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現役教師による大人の哲学講座vol.37

~ 哲学のはじまりの地 ~
哲学の祖とされているタレスは、イオニア地方のミレトス出身です。イオニア地方は下の地図の○で囲ったところです。ここは、現在はトルコの一部ですが、紀元前11世紀以降、ギリシャ人が植民市をつくっていました。なので、この辺りは円形劇場などの古代ギリシャの遺跡が残っています。
タレスの時代、このイオニア地方は、地中海交易の要衝として、さまざまな地域の人々が盛んに往来し、商業が発達していました。のちに、この地域をめぐってアテネとアケメネス帝国(ペルシャ)が争うことになるのも、このような経済的要因が大きかったからであるとされています。
今回の哲学講座では、哲学のはじまりをこのような地理的な背景からも解説していきます。